矯正治療が終わったあと、リテーナーはいつまで着けるのか気になっていませんか?
日本橋歯ならび矯正歯科の院長、松浦です。矯正治療で歯並びが整っても、それで治療がすべて終わるわけではありません。動かした歯を安定させるための「保定」という期間があり、その間に使う装置が「リテーナー」です。「いつまで着けるのか」「サボるとどうなるのか」といったご質問は、治療の後半になるとよくいただきます。
保定期間の長さや装着時間は、歯並びの状態や後戻りの出方によって個人差があります。当院では、装着時間は治療後すぐは就寝時を含めて1日16~20時間程度、保定期間は通院の間隔を徐々にあけながら2年程度を目安にご案内していますが、いずれも指示された内容を守っていただくことが後戻りを防ぐうえで大切です。この記事では、リテーナーの種類や装着時間の目安、費用の考え方、リテーナーを失くした・壊れたときの対応などをお伝えします。
この記事では、次のことをお伝えします。
- 後戻りとは何か、なぜ起こるのか
- 保定装置(リテーナー)の種類と特徴
- 装着時間・保定期間の目安
- 保定期間中の通院について
- リテーナーが合わない・壊れた・失くしたときの対応
- 他院で矯正治療を受けた方のリテーナー作り直しについて
- 後戻りを防ぐために気をつけたいこと
- 保定・リテーナーに関するリスク・注意点

1. 後戻りとは?なぜ起こるのか
矯正治療で歯を動かした直後は、歯を支えている骨や歯ぐきの組織がまだ新しい位置に慣れておらず、歯が元の位置に戻ろうとする力がはたらきやすい状態にあります。この現象を「後戻り」と呼びます。
後戻りは、装置を外した直後だけでなく、時間が経ってからゆっくり進むこともあります。そのため、装置を外したあとも一定期間はリテーナーを使って歯の位置を安定させる「保定」が必要とされています。
2. 保定装置(リテーナー)の種類と特徴
リテーナーには、取り外しができるタイプと、歯の裏側に装置を固定するタイプなどがあります。
- 取り外し式(マウスピース型):透明なマウスピースのような装置で、ご自身で着脱できます。食事や歯みがきの際に外せるため清掃しやすい一方、指示された時間をつけないと後戻りにつながることがあります。当院では、この取り外し式を基本としてご案内しています。
- 固定式(歯の裏側にワイヤーを接着するタイプ):装着時間を意識せずに済む一方、清掃の仕方に工夫が必要になるなど、可撤式とは異なる注意点があります。使用するかどうかは医院や症例によって異なります。
どちらのタイプが適しているかは、歯並びの状態や治療内容によって異なります。当院での標準的なご案内については、診察の中で詳しくお伝えします。
3. 装着時間・保定期間の目安
当院でご案内している目安は次のとおりです。ただし、歯並びの状態や後戻りの出方によって個人差があるため、あくまで目安としてお考えください。
| 項目 | 当院での目安 |
|---|---|
| 装着時間 | 矯正治療終了直後は就寝時を含めて1日16~20時間程度 |
| 保定期間 | 通院の間隔を徐々にあけながら、2年程度 |
装着時間・保定期間のいずれも、指示された内容を守っていただくことが、後戻りを防ぐうえで大切です。装着時間が短くなったり、自己判断で早く外してしまったりすると、後戻りが進んでしまう可能性があります。
4. 保定期間中の通院について
保定期間中は、歯並びの状態を見ながら、通院の間隔を徐々にあけていきます。詳しい通院のペースは、経過に応じて診察の中でご案内します。
保定期間中であっても、リテーナーの調子や歯並びに気になる変化があれば、次の通院を待たずにご相談ください。

5. リテーナーが合わない・壊れた・失くしたときは
リテーナーがきつく感じる、浮いているように感じる、割れた、失くしたといった場合は、装着できない期間が長くなるほど後戻りが進んでしまう可能性があります。気づいた時点で早めにご相談ください。
紛失・破損した場合は再作製が可能ですが、別途費用がかかります。まずはご相談ください。
6. 他院で矯正治療を受けた方のリテーナー作り直しについて
他院で矯正治療を受けられた方のリテーナーの作り直しについても、当院でご相談いただけます。これは、治療方針についてのご意見を伺う「セカンドオピニオン」とは別のご相談として承っています。作り直しには別途費用がかかりますので、詳しくはカウンセリングでご案内します。
7. 後戻りを防ぐために気をつけたいこと
- 指示された装着時間を守る(自己判断で装着時間を短くしない)
- リテーナーを清潔に保ち、変形・破損に注意する
- 外出時や食事のときに、外したリテーナーを失くさないよう専用ケースなどで保管する
- 違和感・破損・きつさなどの変化に気づいたら、早めに相談する
- 保定期間中の通院を、指示されたとおり続ける
これらを心がけることで、後戻りのリスクを抑えやすくなるとされています。
8. 保定・リテーナーに関するリスク・注意点
保定・リテーナーについては、次のようなリスク・注意点が知られています。
- 指示された装着時間を守らないと、歯が後戻りする可能性があります。
- 使い始めは話しづらさや、唾液の分泌が増えたように感じることがあります。
- 清掃が不十分だと、むし歯や歯ぐきの炎症のリスクが高まることがあります。
- リテーナーの破損・変形・紛失により、再作製が必要になることがあります(別途費用がかかります)。
- 歯並びの状態や後戻りの出方によって、保定期間が延びることがあります。
矯正治療にはこのほかにも、痛みや違和感、むし歯リスクの上昇、歯根吸収などのリスク・副作用があります。治療全体のリスク・副作用については、各治療法の記事もあわせてご確認ください。
9. よくあるご質問(FAQ)
Q. リテーナーはいつまで着ける必要がありますか?
A. 保定期間の長さは歯並びの状態や後戻りの出方によって異なりますが、当院では通院の間隔を徐々にあけながら、2年程度を目安にご案内しています。詳しくは診察の中でご案内します。
Q. リテーナーの装着時間はどのくらいですか?
A. 当院では、矯正治療終了直後は就寝時を含めて1日16時間程度を目安にご案内しています。歯並びの状態や治療経過によって個人差があるため、指示された時間を守っていただくことが大切です。
Q. どんな種類のリテーナーを使いますか?
A. リテーナーには取り外しができるタイプのほか、歯の裏側に装置を固定するタイプなどもありますが、当院では取り外しができるマウスピース型を基本としてご案内しています。
Q. リテーナーの費用はかかりますか?
A. 最初の1組は矯正費用(装置料)に含まれています。紛失・破損した場合の再作製には別途費用がかかりますので、まずはご相談ください。
Q. リテーナーを失くした・割れた場合はどうすればいいですか?
A. 再作製が可能です。別途費用がかかりますので、早めにご相談ください。装着できない期間が長くなると、後戻りが進んでしまう可能性があります。
Q. 他院で矯正治療を受けましたが、リテーナーの作り直しをお願いできますか?
A. 他院で矯正治療を受けられた方のリテーナーの作り直しについてもご相談いただけます。セカンドオピニオンとは別のご相談として承っており、費用がかかりますので、詳しくはカウンセリングでご案内します。
Q. 装着時間を守らないとどうなりますか?
A. 指示された装着時間より短くなると、歯が後戻りしやすくなることがあります。少しずつでも継続して装着することが大切です。
Q. 保定期間中の通院はどのくらいの頻度ですか?
A. 歯並びの状態を見ながら、通院の間隔を徐々にあけていきます。詳しいペースは診察の中でご案内します。
10. まとめ
- リテーナーは、矯正治療で動かした歯が後戻りしないよう、保定期間に使用する装置です。
- 当院では、取り外しができるマウスピース型のリテーナーを基本としてご案内しています。
- 装着時間は就寝時を含めて1日16~20時間程度、保定期間は通院の間隔を徐々にあけながら2年程度を目安にしていますが、いずれも個人差があります。
- 最初の1組は矯正費用(装置料)に含まれますが、紛失・破損時の再作製には別途費用がかかります。
- 他院で矯正治療を受けた方のリテーナー作り直しについてもご相談いただけます(セカンドオピニオンとは別のご相談、別途費用)。
- 指示された装着時間を守り、破損や違和感に気づいたら早めに相談することが、後戻りを防ぐうえで大切です。
この記事を書いた人

松浦 彰子(まつうら あやこ)/日本橋歯ならび矯正歯科 院長
- 日本矯正歯科学会 認定医(2014年取得)
- 2008年 日本歯科大学 卒業
- 2009年 東京歯科大学矯正歯科 入局
- 2016年 都内近県の複数の矯正専門クリニックにて、舌側矯正・マウスピース矯正の診療に従事
- 2026年2月 日本橋歯ならび矯正歯科 開院
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